墓っているだろうか?

葬儀実践
墓への納骨は供養だろうか

17年支援活動を続けて分からない事がいくつもある内のひとつが『墓』です。設立当初は少しでも費用を抑えたい一心で納骨も僕ら自身でしてきました。初めの10回くらいは自分に余裕がなく納骨作業だけで精一杯でしたが徐々に冷静に見られるようになりました。

ある時、骨壺を納める場所(カロート)のフタを開けた瞬間、何かが動いて散ったような気がしたので次回は注意深く観察すると、フタを開けて光が入った瞬間カロート内の虫達が散り散りに動いているのを確認したのです。

カロートは横四方はコンクリートですが底辺は土になっており、三十三回忌を過ぎた遺骨を撒き上から土を掛け最後は土に還す為、土は湿気も多くカラカラの焼骨が水分を吸い取る事から水源が近い墓なら骨壺一杯水に浸かってたり、骨壺半分くらいの水は普通です。

でも個人的な感覚で言うと、そんな場所に入りたいと思いません。そんな場所に家族の遺骨を入れたいとも思いません。それが供養と言えるのでしょうか?

墓のあるべき姿

例えば2軒の「家」があるとして、1軒は外見は綺麗だけど住むと虫が這い、湿気の多い家、もう1軒は見た目は良くないけど住むとカラッとして風通しの良い家、あなたや家族は、どちらの家に住みたいと思いますか? 後者に住みたいと思って当然です。

正直なところ当時から「墓は要らない」と思ってましたが、焼骨は墓に納骨するものと思い込んでる人も多いことから、お手伝いしてくれてる寺墓所に永代供養墓を建立、地下でなく地上に造り、太陽光の明るさが入り、側面のドアから出入りできる墓です。

すでに数百名は粉骨の一部を納骨してあり、これで良かったと思った時期もありましたが、墓を建立してみると墓の致命的な問題点が見えてきました。

墓の問題点と最善の方法

・墓は自宅にでも無い限りいつか必ず行けなくなります
・墓は残された人達の心の中にあるものだと思える
・少量の粉骨を故人がいた後方に小物入れに入れて置く
・一部は故人の両親の墓、故人が好きだった場所に撒く
・旅行や出掛ける時は持っていく事もできる
・最後は自分と一緒に散骨が究極の断捨離です

勝手に墓を建てれば子供が苦労する

成人後もせいぜい年に1度しか逢わない母親でしたが、入院したと同居してた妹から連絡があり、病室に行くと母親から話しがあると聞かされたのは「墓」のことでした。

元々商人なので菩提寺墓所に結構大きな墓があり、父親が蒸発してからは、若くして嫁さんを交通事故で亡くした従兄が墓守してくれてたのに、違う寺に墓を建立してあると言われ少し驚きましたが、それだけ祖父母と同じ墓に入りたくなかったのでしょう。

永代使用料を払って権利購入した墓所はカロートが3ケ所掘ってあり、左側は46才で終幕を迎えた姉が入り、真ん中は誰も入ってない武井家の墓、右側は妹の家用にカロートのみ、武井家の墓は建立者名として僕の名前が彫ってあると言いました。

初めて言う事ですから僕の反発も予想したのでしょう。墓守をして欲しいと伺いを立てるような物言いに強気で勝気な母親も弱くなったと感じたり、高齢で入院してる母親に反発する訳にもいかず「うん分かった」と伝えると笑顔で頷いてました。

母親の死後、納骨が済むと、姉の墓は甥っ子次第、妹の墓は任せるとして、武井家の墓は閉じるつもりだけどお前はどうする? と妹に確認すると「私が墓守する」というので全て任せましたが息子一人ですから守り続けるのは厳しいでしょう。

この経験は今墓閉じが必要な家族に対し墓閉じする際の流れや墓閉じする時期、最近聞く離檀料なども含め家族目線で適切なアドバイスの経験則になってます。

新たな遺骨の考え方

大事なのは墓でなく『故人を忘れない事』でも故人に縛られるのも良くありません。その意味でも専用の機械で飲み薬状の粉末にした焼骨を手元保管が、最善の方法であると確信してます。

父親は残す彼女の将来を考えてハワイの海に全て散骨するよう指示、祖父母や両親なら粉骨にして手元で保管、配偶者なら、恋人ならと様々な方法で身近に置くべきと思う。

端的に言えば『既存の墓は要らない』が僕の結論ですが、墓は要らないと言う以上、それに代わる提案が無ければ単なる評論家でしかありません。だから2つの設定をしました。

時代に合わせたプラン2点

ぱっく60プラン『直葬+永代供養散骨 ¥110,000税込』
① 火葬だけの葬式
② 焼骨は三択 
 ・全散骨
 ・散骨+一部粉骨を手元供養
 ・散骨+一部粉骨を永代供養墓納骨

完全委託プラン『直葬+永代供養散骨 ¥120,000税込』
① 火葬だけの葬式
② 焼骨は三択 
 ・全散骨
 ・散骨+一部粉骨を手元供養
 ・散骨+一部粉骨を永代供養墓納骨

ぱっく60プラン・完全委託プラン、どちらも内容は全く同じ、ぱっく60プランは48時間までの安置と保冷剤は含まれますが、48時間以降は24時間毎¥6,000、60時間毎にドライアイス追加、火葬や拾骨は家族も参加できるプラン、但し散骨は代行のみとなります。

完全委託はお一人様用、お迎え~散骨まで全て当方のみで行い、例え火葬予約が10日間取れなくても、安置やドライアイスの追加は一切無いから追加費用の心配無用プランです。

但し逝去後の依頼は受けず、事前予約・事前支払い・必要な情報は全て事前に完了しておくのが条件、このプランで死後処理と費用は全て心配無用となりました。

言いたい事は言いますが、その代案はしっかり設定する。その結果が今の「あんしんサポート葬儀支援センター」の支援プランとなってます。

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