60代以降は今を生きる
70才を迎えたから分かる事のひとつに『今を生きる』があります。葬儀支援との出逢いは52才でしたから経験則からも50代までは未来を見て生きる年代で良いと思うけど、70才の今は今日が元気だから明日も元気であるとは限らない現実を沢山見てきました。
最も若いから死なない訳でなく、40代でも孤独死はあるので本音を言えば年代に関係なく今日を生きるなのだろうけど、残念ながら50代までの健康体にその発想は無理、国が老人と認定する65才以降の人なら『今日を生きて明日に繫げる』生き方がお勧めです。
葬儀支援の賜物
葬儀支援は休日もなく24時間対応、片道90分の自社散骨場まで行くにも気を遣い、先日も前橋から1時間北にある沼田市で逝去の一報を受け高速で戻ってきたけど、だから「何もできない」と考えたら会員家族にも恩着せがましくなるかもしれません。
会員さん達に恩を着せるくらいなら葬儀支援などすべきでなく、当支援センター事業を含め今の人生を楽しめない人が、別の人生に逃げたところで同様の不平不満は出るでしょう。
365日無休、24時間対応と聞くと1年中仕事をしてるような表現ですが、実際はいつでも出動できる心の準備は必要だけど暇な時はいくらでもあります。
事前に計画を立てる事はできませんので、搬送依頼もなく、天気も良い日なら、片道1時間ちょっとの榛名湖畔に行っておにぎりを食べたり、赤城山の中腹まで行って前橋の景色を眺めながら食べたり、カラオケフリータイム、スロット、買物などにも行きます。
ちょっと空いた時間でも有意義に過ごそうと思えるのは、葬儀支援という特殊な事業に就いたお陰、根は愚図だけど空いた時間に掃除、車両点検、所要を済ませる習慣が備わったのも同様、葬儀支援は愚図矯正事業かもしれません。
サラリーマン最後となった会社の35年前の社訓に『今日成すべきことを明日に延ばすな』とありましたが、この言葉を『その通り』と思えたり、実行出来るのは葬儀支援を始めてからです。
老人の本音を知る
千明には80代半ばの母親がいて、前橋から90分の県北部に住んでますが、僕の祖父母への後悔もあって散骨に行った時は可能な限り時間を空けて、千明の母親と食事して数時間は聞き役に徹するよう心掛けてますが、逢った時より数時間過ごした帰りのほうが元気です。
90%は以前に何度も聞いた内容、それも初めて聞いた話のように相槌を打ち、受け答えをする中で先日は老人の本音が分かる初めての内容でした。
本家の嫁さん(お婆さん)は配偶者の逝去で独居となった事から、娘さんが探した施設に入所「個室」「食事付」「出入り自由」らしく、入所当初は知り合いもなく電話が来ると1時間も話してたけど、今は複数の友人も出来て楽しく過ごしてるそうです。
千明の母親は息子夫婦と孫娘と住んでますが、息子夫婦は早朝に出勤して帰ると午後7時、孫娘は小学高学年で最近は祖母とも話をせず、身体も故障が出て畑仕事も侭ならず、テレビを見て過ごす毎日だからつまらないらしく本家の嫁さんの話は羨ましそうでした。
一緒に住んでいると言っても、朝から夕食まで独りのような生活なら、同じような環境の人達と一緒にワイワイ雑談したり、時には食事や買物に出掛けたりできる生活が羨ましいのは理解できます。息子達は仕事に追われる日々だから対応できないのでしょう。
一方僕は70才を迎えた今も追われる生活、葬儀支援の現場に出られる限り退屈しませんけど、もし悠々自適な生活になったら例え1日でも『どう過ごして良いか分からないだろう』仕事馬鹿のような人生だった人は半日は没頭できる何かを覚えておくと良いでしょう。
小学生登下校の世話をする老人達もそうかもしれません。金を稼ぐ必要のある人で無いなら、老人が必要とする支援事業を立ち上げても良く誰かに頼られるって大事ですよ。
独居老人750万人
独居老人は埼玉県民より多い750万人と言われ、同じような環境の老人は沢山いますから、我慢するだけでなく『今を楽しく生きる』事を考えたり行動に移しては如何でしょうか?
若い世代が優先されがちですが、老人のほうが先は短く、動けなくなる日も来るのですから、家族に本音を話して相談されることを勧めます。
「夫婦揃ってる方」
65才以上で夫婦揃って健在なら夫婦で過ごす時間を作りましょう。
・毎週1~2回はファミレスでモーニング
・月に1回~2回は夫婦でドライブや一泊旅行(宿泊はビジネスホテルorラブホテル)
・年に1度は揃って健康診断and定期検査
・買物は出来るだけ夫婦で一緒に行く
・誕生日はちょっと贅沢な外食も良い
・ボケ防止の日課になる事を探しましょう
「独居老人」
・地域のコミュニティーにとりあえず参加してみる
・地元育ちなら同級生と逢ってお茶も良い
・打ち込める趣味探し
・独りで過ごしてばかりでは痴呆になる
・できる仕事があるなら是非すべきです
僕は文章を書く事・話す事がボケ防止
この100物語もそうですが、毎日文章を書くのも認知症予防のひとつ、事前相談で話す時間も同様で、相談内容によってはネットで調べたり、法律を学んだり出来る点も葬儀支援を行うメリット、特に老人男性は話さなくなりますから話す場をもつべきです。
事前相談は複数回利用者でない限り、過去の経験とは異なる家族ですから、初めての経験を続けることで「※ジャネーの法則」に逆らえるはず、初めての経験は1日が長く感じられるはず、だから老人こそ新たなチャレンジし続ける価値があると思ってる。
新たな目標を持って、新たな道を歩いて、新たなチャレンジを続ける事は認知症の予防にもなってるはずですから、1本の電話で追われる日々は老人にはメリットでしよう。
※ ジャネーの法則とは、小学1年生(7才)の1年は人生の1/7に対し、50才の1年は1/50、70才の僕は1/70となるから年をとるほど1日は短く感じるだけで、実際に短くなるわけではありません。
言動がリハビリ
健康相談なら「規則正しい生活」「充分な睡眠」「適度な運動」糖尿病だから糖質を抑えた食事と言われるのは分かり切ってるけど、そんな生活は無理! と断言できる生活だから健康相談しても絶対に守れませんから相談すらしません。
実際は分かりませんが事前相談で話し、正確な費用を伝える暗算を行い、機敏な動きを意識する日々はリハビリのようなものだと思ってるし、酒は仕事柄飲めませんけど、糖尿だから甘いものは駄目と否定し続けるほうが精神的に良くないと適当に食べてます。
葬儀支援の現場に立ち続ける必要があるので、健康診断や検査は続けますが無理はしません。その結果として長命で無かったとしても、大事なのは長く生きる事でなく充実した晩年にする事、それにはチャレンジ精神を失わない事が最優先だと思ってます。
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